よくある質問

特自検の対象事業者について

1.特自検対象事業者の範囲
Q 積雪地帯における市町村が、冬期間の除雪用としてブル・ドーザー、トラクター・ショベル、モーター・グレーダー等を所有し、使用していますが、これは特自検の対象となりますか。
A 地方自治体が所有し、自ら使用する機械については、作業内容にかかわらず特自検を実施しなければなりません。

Q 民間工事で、しかも、畑の中だけでしか稼働しない機械でも特自検を実施しなければならないのですか。
A 特自検は、機械を使用する場所に関係なく実施しなければなりません。

Q 次の建設荷役車両は、特自検の対象となりますか。
  ① 国立の学校が保有し、自ら使用する建設荷役車両
  ② 国土交通省の土木工事事務所が所有し、自ら使用する建設荷役車両
  ③ 国土交通省の土木工事事務所が所有し、これを請負業者に貸与した建設荷役車両
  ④ 地方自治体が所有し、自ら使用する建設荷役車両
  ⑤ 自衛隊が所有し、自ら使用する建設荷役車両
A ①(ただし、独立行政法人になった場合を除く)、②及び⑤の場合に使用する一定の建設荷役車両については、特自検の義務づけはありません。
ただし、②の場合で、現業部門では特自検が必要です。
③及び④については必要です。


検査料金について

1.検査料金の請求先
Q 1)検査料金請求で、依頼者と請求先が異なってはいけないと指導されていますが、なぜですか。

     2)検査業者でない販売業者が特自検を受注し、検査業者に実施させていますが、これでよいでしょうか。
A 安衛法第45条第2項は、『事業者は、・・・・・・・特定自主検査を行う者(以下、「検査業者」という。)に実施させなければならない。』となっており、原則、事業者が直接、検査業者に実施依頼することが必要です。

したがって、特自検実施義務者(事業者)Aと特自検実施者(検査業者)Cとの間に第三者(この場合、登録していない業者)Bが介在することは望ましくありません。その理由は、第三者が介在すると、実際に検査を行う業者に対して十分な金額が支払われないなど、中間搾取等が懸念され、適正な検査が維持できない等、特自検制度の推進に支障をきたすおそれがあるためです。

したがって、このような場合は、原則としては、使用者AからCが直接依頼を受け、CはAに請求しなければなりません。

しかし、最近は、リース・レンタル機や遠隔地での稼働、メンテナンス契約付販売が増加しており、特自検実施義務者Aと特自検実施者Cとの間に第三者(ここはリース業者、販売者)Bが介在する例が多くなっています。

このような場合、A・B・C間において、中間搾取等が無く特自検が的確に実施されていることが望ましいと考えています。例えば、

 1)A・B・C間の検査料請求、入金業務が特自検実施者Cが業務規程に定める検査料で行われていること。
 2)Aが、特自検をCが実施することを了承していること。
 3)特自検が的確に実施されていることが認められること。


等が必要です。具体的には、以下の「2.検査料金の代理請求」「リース・レンタル機」等を参照してください。


2.検査料金の代理請求
Q 登録検査業者Aと常時取引のある事業場Bの車両がAの管轄外であるY地区で稼働しており、特自検実施時期が到来した。Bは、Y地区の検査業者と取引がないため、通常取引のあるAに特自検の実施を依頼した。しかし、Y地区は、Aの管轄外の遠隔地であり、Aが特自検を実施できないため、Y地区の知り合いの登録検査業者Cに代行検査を依頼した。BとCは取引経歴がないため、検査料金はCからA経由でBに請求され、支払いもBからA経由でCに支払われた。この場合問題がありますか。
よくある質問「検査料金の代理請求」

A 従来、特自検実施義務者Bと特自検実施業者Cとの間に第三者Aが介在すると、検査料金の値引きや中間搾取等が懸念されるため、例えば、次の条件を満たすことが望ましいと考えられます。

 1)Aが登録検査業者でBと常時取引していることが認められること。
 2)Bの特自検実施を、AからCに依頼することをBが承知していること。
 3)CからAへの検査料金請求額が、Cが業務規程に定める金額であること。
 4)AからBへの検査料金請求額は、Aが業務規程に定める金額でなく、3)と同様であること。


また、業務処理方法としては、例えば、

 1)Cが発行する特定自主検査記録表の「使用者住所氏名又は名称」欄及び
   Cの特自検台帳の「検査依頼会社名」欄には、AとBを併記しておくこと。
 2)検査済標章は、Cが実施日時等を記入し、特定自主検査記録表とともにAを通じてBに引き渡すこと。
 3)C社は、検査料金請求書とともに特定自主検査記録表の正本1部を
   Bの保管用、副本のコピー1部をAの保管用として、Aを通じてBに送付すること。
 4)Aの特自検台帳の「検査依頼会社名」欄にはBを( )書きで記載、
   「貼付標章番号」欄にはCが貼付した標章番号を( )書きで記載、
   「検査料金」欄にはCが定めた検査料金を記載、「摘要」欄には代行依頼の旨を記載しておくこと。
 5)検査実施は、Cの実施とすること。



3.検査料金の設定方法
Q 業務規程の検査料金の登録において、「時間当たり料金×実際に要した時間」と設定した場合、同一機種でも検査料金が異なる場合が出てくるが問題ありませんか。
A 同一機種の場合であっても、機械の状態により、検査指針に基づいて行った検査の所用時間が異なる場合もあり得ますので、機械の状態に応じた複雑な検査料金を定めることも可能です。しかし、同一機種で検査料金が異なると、値引き、手抜き検査等の誤解を招きやすいので、標準時間の金額を検査料金として登録された方がよろしいと考えます。


リース・レンタル機

1.リース・レンタル機の定期自主検査実施義務者
Q 当社においては、フォークリフトを経常的にリース・レンタル会社から借り上げ使用しています。リース機は通常同一の機会を3年程度借り上げ、運転は当社の作業者が行います。リース機の所有権はリース・レンタル会社にありますが、この場合の労働安全衛生法に基づく定期自主検査の実施義務者は当社になるでしょうか、またはリース・レンタル会社になるのでしょうかお教え下さい。
A 結論から先に申し上げますと、この場合はフォークリフトを借りて使用している貴社の事業者(ユーザー)が労働安全衛生法に基づく定期自主検査の実施義務者となります。
労働安全衛生法第45条は、使用している機械による労働災害を防止する目的ですので、機械を運転して荷役作業をしている労働者が貴社に所属していることから、その労働者を使用している事業者ということとなり、貴社事業者の責任において定期自主検査を実施しなければなりません。
次に、定期自主検査には、1年を超えない期間ごとに1回、定期に行う年次の「特定自主検査」と1月を超えない期間ごとに1回、定期に行う月例の「定期自主検査」とがあります。年次の特定自主検査を実施できる者は、労働安全衛生法に規定されており、その事業場の労働者で一定の資格を有する者でなければ検査(この検査のことを「事業内検査」といっています。)はできません。そして、その事業場に資格者がいない場合には、事業者は厚生労働大臣又は都道府県労働局長の登録を受けた「検査業者」に依頼して検査(この検査のことを「検査業検査」といっています。)を実施させなければなりません。
従いまして、フォークリフトを1年以上リース・レンタル会社から借り上げて使用している事業者(ユーザー)においては、事業内検査の有資格者がいない場合は、そのフォークリフトの特定自主検査を検査業者に依頼しなければなりません。
リース・レンタル会社が登録の検査業者でない場合は特定自主検査を依頼することはできなく、又、リース・レンタル会社の事業内検査有資格者が事業内検査として実施しても、事業者(ユーザー)が特定自主検査を実施したことにならず違法となります。


事業内検査

1.検査機器
Q 1)事業内検査事業所を指導時、検査機器を保有しないケースが多いように思う。
         建荷協が事業内用標章を送付する場合には、検査資格者がいること及び、
         検査機器があることを確認したらよいのではないでしょうか。

     2)事業内検査を許可する場合、検査機器を保有していることを確認しているのでしょうか。
         実際には、ほとんどが検査機器を保有していない。
         どのように検査を行っているのかたずねると、近くの修理工場から借用しているとのこと。
         事業内検査でも検査機器を備える必要があるのではないでしょうか。

     3)個人で資格を持ち、自社機を検査する場合、検査機器を保有しなくても検査ができますか。

     4)記録表には、検査結果が記載されていますが、検査機器も乏しく(借用しているとのこと。)、
         分解検査したか疑問が残る。

     5)明らかに未使用と思われる検査機器について、記録表で使用の有無を確認しながら
         指導するのは時間がかかりすぎます。
A 検査指針(平5.12.28 自主検査指針公示第16号)には、特自検の対象機械について、各「検査項目」ごとに定められた「検査方法」によって、機能、性能、その他の異常の有無について調べ、その結果が「判定基準」に照らして使用可能か否かの判断をするために必要な事項が示されています。
その「検査方法」の中には、検査機器を使用しなければ調べられないものがあります。

例えば高所作業車では

 1)電解液の比重を調べる(1.3.1、(6)、②)
 2)溶解部のき裂及び損傷の有無を特に次の点を重点的に調べる。
   ・・・・・・き裂が疑わしい場合は探傷機等で調べる。(1.3.1、(1)、⑧)
 3)アースリール線の抵抗を調べる。(6.1.1、(1)、⑧)


このように検査指針において、特定の「検査項目」については、「検査方法」で検査機器を使用して検査することが求められております。
したがって、例示の場合には、検査機器を使用しないで検査することは認められません。
検査をする以上は、必要最小限の検査機器は、事業内であっても、検査時には、すぐに使用できるような状態にあることが必要です。
そのような状態にあるならば、例え他所から借用した検査機器を使用しても差し支えありません。
しかし検査機器を備えておかないと検査に支障を来すようであれば、事業内であっても備えておくことが必要です。
それでは、なぜ事業内に検査機器の備え付けが義務づけられなかったのでしょうか。
特自検が目指しているのは、特自検の対象機械の安全確保にありますから、直接的に検査指針の「検査方法」の中で検査機器による測定が必要なことを示しておけば十分で、検査機器の備え付けまで事業内に義務づける必要がないとの判断があったものと思います。(機関誌 平成5年9月号)
なお、事業内検査を実施している事業所については、届け出あるいは許可申請の義務はありません。